クラシア

COLUMN

【 工務店さん不動産会社さんとともに住宅業界を盛り上げる 】その32

2020.6.28

工務店支援

保育園を木造で創る★4。
既製品を多用する・・・オーダー品はあまり使いません。
設計者として好みが分かれるところですが、私は既製品が好きです。
特に、建具。毎日、開け閉めするので、すぐにゆがんだり固くなったりしますが、既製品は調整が簡単でドライバー1本でできます。
保育園から離れますが、20年前頃、オーダーの引き戸をつくりましたが、何と1本50万円、ピアノ塗装の引き戸で楽器のピアノと同じ塗装です。
しかも床から天井まで一杯の高さです。
大変だったのが、扉の表面と裏面を違う素材にすると扉が反ってしまうということ。
幸い、両面ともピアノ塗装にしたので反りは大丈夫だったのですが、万が一、違う素材にした場合、反りが出やすいので注意が必要です。
高さが2.5mだったので、フレームも大きくとにかく重い。金物選定も大変で結果、満足のいく仕上がりにはなりませんでした。
既製品なら動きの調整も簡単ですが、フルオーダーだとそうもいかず・・・。
もう一つ、外部サッシもフルオーダー品。
しかも鉄骨です。錆びるから止めましょうという説得にもかかわらず、鉄骨サッシを取り付け・・・。
残念ながら、少しづつ錆が出始めました。
錆止めも限界があります。
施主様のご希望はサッシの見た目の質感とマット感。
アルミはNG、光沢もNG。
ご希望を受けて施工するにしても将来的に不具合が出ることをキチンとお伝えすることが大切ですね。
この時から、フルオーダーの建具を使用するのを止めました。
施主様はアパレルメーカーの社長様でご自宅の建築で、構造は鉄筋コンクリート造と鉄骨造の混構造。